これまで使ってきた 3B と 4 がどのぐらい違うのか。また、通常使っているマシンとどのぐらい性能差があるのか。測定してみました。
UnixBench v5.1.3 を使って比較してみた
使ってみたベンチマークソフトは UnixBench v5.1.3 です。参考までに実行方法を記録しておきます。
git clone https://github.com/kdlucas/byte-unixbench
cd byte-unixbench/UnixBench
./Run
ランさせるといくつかのテストを連続で行います。かなり時間がかかりますので、ゆっくり待ちましょう。今回は、 Raspberry Pi zero W/Raspberry Pi 3B+/Raspberry Pi 4/i3 6100@3.70GHz/Core2Duo@2.0GHz の 5 つを比較してみます。テストはいろんな項目があるのですが、このうちファイルコピーに関する項目は i3/C2D が SSD が対象ということで比較参考になりません。ただ、 zero W/3B+/4 の比較には使えると思いますので、そのまま記載しますね。
我が家にある CPU のうち、非力なものに属する 2 つを選択しました。 iMac と比較しても仕方ありませんしね。 i3 は自作 PC 。 C2D は Mac mini です。 OS はそれぞれ Kubuntu/Peppermint10 と異なりますが、バックグラウンド・アプリを切った状態で行っています。 Raspberry Pi 3 種類に関しても、バックグラウンド・アプリは切っています。
ベンチ結果
グラフにすると左のようになりました。当然というか当たり前というか i3 が突出した値を示しています。このグラフでは性能差がわかりにくいので、 Raspberry Pi zero W を 1 としたときのメニーコア数値を次に示します。
機種 | 比較 |
Raspberry Pi zero W | 1 |
Raspberry Pi 3B+ | 2.70 |
Raspberry Pi 4B | 2.99 |
i3 6100@3.70GHz | 13.40 |
Core 2 Duo@2.0GHz | 6.29 |
zero W と比較して 4B は約 3 倍の性能。 3B+ と比較するとこのテストにおいては 11 %の性能アップ。となります。コア数が違いますが、 Core 2 Duo のシステムと比較しても 50 %程度の性能がありますね。一般的な用途なら全く問題ないレベルだと思います。
テストのまとめ
ただ、懸念材料が無いわけではなく、テスト中の発熱が最大で 79 ℃に達しました。「 No, your Raspberry Pi 3 won’t overheat in everyday use, says its creator | ZDNet 」こちらの記事では 80 ℃に達するとサーマルスロットリングが作動し、 85 ℃に達すると動作周波数が約 1/2 になって温度上昇を防ぐ仕組みが説明されています (3B+ についてです ) 。どちらかというと軽い負荷のテストですので、サーマルスロットリングには達しないかと思いきや、ギリギリの値でしたね。もしかすると作動していたのかもしれません。
ヒートシンクをつけていない裸の状態でこれですので、ヒートシンクもしくは fan が必要と思われます。実際に Office ソフト程度なら全く問題ないレベルと思われますが、実際の使い勝手については、次回に回させていただきます。さて、ファン付きのケースは国内ではあまり見当たりませんので、時間がかかっても中華通販を利用するか。さもなければ、ファン付きケースの国内発売を待つか。微妙ですね。
追記:データの詳細について「 UnixBench Results 」こちらに公開しておきます。
人間は留まることを知らぬ旅人だ
氏名不詳
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