Apple Vision Pro 体験してきました

Apple が新しい空間コンピューティングと言っていた理由がわかりました。コンピュータ機器をさわってこれほど感動したのは、初めてでした。素晴らしい。写真は展示品ですが、 Apple Store 丸の内で行われていたデモンストレーションに応募して実際に体験してきました。興奮が収まらないうちにブログに書きたいと思います。

セットアップ

はなしには聴いていましたが、セットアップには iPhone15 以上が必要なようですね。所定のアプリを立ち上げて顔を正面がら撮影しつつ行います。画面を見続けながら上・下・右・左に顔を向けます。これを 2 回。目の位置とかを測るんでしょうか? あんまりそこは詳しく聞いてきませんでした。続いて私は眼鏡をかけているので、それにあわせたオプティカル・インサートをチョイスします。これは店員さんが行ってくれました。

これでセットアップは概ね終了。店舗裏で私に合わせた Vision Pro を用意してくれること約 5 分。セットアップされた Vision Pro が私の前に現れます。高額な商品ですので、頭につけるときにもちょっと緊張します。

頭にセットした後、正しい向きに装着されているか Vision Pro が判定してくれます。目の位置、オプティカル・インサートの有無、周りの明るさとの整合性。これらをセットアップして Vision Pro がそれぞれチェックマークをつけてくれます。 OK ならば Vision Pro の右側にあるデジタル・クラウンをクリックします。目の前にメニューが表示され、空間コンピューティングが幕を開けます。

ポインティング・デバイス

Vision Pro のカーソル移動は全て視線で行います。これがめっぽう精度高い。メニューにはおなじみの写真アプリもあり、そこに視線を移すとわずかにアプリが浮き上がります。隣のアプリに視線を移せば、写真アプリが通常の位置になり、隣のアプリが浮き上がります。自分の目線とアプリの動作は全く違わず、ちゃんとトレースしてくれます。よくできているなぁ。

Vision Pro は、マウス非対応です。これは視線を使ってのポインティングに異なるポインティング・デバイスであるマウスを整合させるのは難しいと判断したためだと思います。今回のデモでは時間が約 30 分と短くあらかじめ決められたプログラムをなぞるだけでした。他にいくつかプログラムがあるらしいので、それも受けてみたかったなぁ。なんにせよこの時点で購入したい欲がムクムクと湧き上がってきました。 30 万だったら間違いなくお持ち帰りでしたね。 40 万でも持ち帰ったかもしれません。

写真アプリ

メインメニューは macOS で言うところの Launchpad をイメージしてもらえばいいと思います。 15 弱のアイコンが目の前に現れます。さて、写真アプリを視線でポインティングして人差し指と親指を軽く触れあわせます。これがクリックになります。右でも左でも問題ありません。クリックすると写真アプリが立ち上がります。

特定の写真を視線でポインティングしてクリック(指を触れあわせる)すると、写真がアプリの画面いっぱいに現れます。更に、背景を変えることもできます。イマーシブとアップルでは呼んでいましたが、デジタル・クラウンを回すことで実際の背景ではなく、大自然の中に自分がいるかのような感覚になることができます。

写真アプリで選択した写真は、大きくしたり小さくしたりすることも可能です。軽くつまんで水平方向に移動させて大きくしたり、逆の動きをすれば小さくもなります。この辺は実によくできていますね。写真アプリを起動したときには写真アプリの画面(ウィンドウと呼んでいいものか?)は正面にあるのですが、アプリの画面をこれまたつまんで移動させると、自分の左側とか右奥とかに再配置できます。

立体視、 3DVideo

映画館などで見かける 3D 映画は、私酔ってしまうので好きではありません。実は Vision Pro でも酔ってしまうのではないかと心配していたのですが、自分の実際の目線の先にある画像が Vision Pro には映し出されてくるのでそこから浮き上がるような 3D 画像であったり、 3DVideo は全く問題になりませんでした。映画館の 3D と、 Vision Pro のそれを比較するのはアホらしいのですけど、まるで違います。

3D 動画をフルスクリーンで表示することもできるのですが、これは私多少酔いました。恐竜がこちらに向かって牙をむいてきたり、高いところを綱渡りしている動画がありましたが、これは高所恐怖症の私としては、辛かったですね。

なんにしてもよくできています。システムとしては2枚の画像パネルが目の前にあって、左右の視差を計算しながら表示させることで立体視させているわけですが、背景が真っ暗になったとき以外そのシステムを感じることはできませんでした。真っ暗になったときは、2枚の画像パネルの位置がわかってしまいましたけどね。些細なことです。

課題

今回のデモでは、3 D 機能の他に、 Keynote を使ったデモも行ったのですが、私の操作が下手くそでプレゼンターの人が意図した効果は見ることができませんでした。ここで感じたのは、ポインティング・デバイスとしての視線プラス指先を使ったその効果には、かなり得手不得手があるんじゃないか。ということです。果たしてフォトショップやイラレのような微調整が視線だけでできるのか? それは難しかろう。と思ったのですね。

まだ、新しい操作法が確立されているわけではないですから、それは将来への課題になるのかもしれません。逆に動画編集のように、フレームを左右に動かすとかという限定された動きになれば空間コンピューティングでも十二分に太刀打ちできるだろうと思うわけです。

そして、30分ではあまり感じなかったのですが、 Vision Pro の重さ。これはもう少し軽くなって欲しい。顔の前に Vision Pro の重心が来ます。バッテリーを別立てにしてコードでつなぐというかたちになっていますが、バッテリーの重さを顔の前に持ってきては重くなりすぎ。という判断があったんでしょうね。これは良い判断だと思います。逆に、それならばもっと大きなバッテリーをオプションで用意しても良かったんじゃないか。聴いてこなかったのですが、バッテリーではなく、 AC 電源に直接つなぐことで長時間の運用が可能になる。そんなアダプターの用意はないんでしょうかね。あっていいと思います。

60 万の価値はあるか?

私はあると思います。すぐに60万を用意できるなら購入することにためらいはないですね。「第2世代の Vision Pro は価格も下がるだろうし、バグもなくなるだろうから買いだ」と言う人がいますが、私はそれならば今から購入して空間コンピューティングに慣れていくことがより重要だろうと思います。操作法は直感的でわかりやすいのですが、多少の慣れは必要です。第2世代を待つよりも今のうちから購入して慣れておくのが良いのではないか。そう思いますね。

これ書きながら、60万円の算段を頭の中でしている自分がいます。「あそこの投資信託を解約すれば…」イヤイヤ肯定的に考えてしまう私が怖いです。

投稿者プロフィール

kaizawa
kaizawaブロガー
新潟県在住。1964年生まれ、東京オリンピックの年ですね。
突然燃え上がったり、鎮火したり興味の波が激しいので注意が必要です。

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